主婦が人生に悩むとき
- 2017.02.02 Thursday
- 19:21
今日の午前中は公園までお散歩に出かけるのを楽しみにしていた愛犬と私。
風は冷たそうだけど、そこそこお日様も見えていてこの季節にしてはまずまずのお散歩日和だと思っていたんです。
なので朝風呂に入ってから愛犬にお洋服を着せようとしていたら突然ソプラノ歌手の友人から電話。
内容は、今思案中の声楽教室のことについての相談。
散歩に行くのを中断されてワンワン吠える愛犬を横に電話はなんと1時間以上にも及びました。
わたしのかみさんも15年ほど前に旅行に行った時、突然、
「このまま一生主婦で人生を終わりたくない」
「毎日が退屈でもう耐えられない」
と言い出したのにびっくりさせられました。
その後、かみさんは小さい頃から好きだった手芸をカルチャーセンターに売り込んで講座を開き、そして次第に生徒数も増えて、個人事業から法人成りをし、今では直営教室を持つに至りました。
ただし、直営教室が入る中古ビルとリノベーション費用は私が出したものだし、会社の決算はずっと赤字。
それでも100名を超える生徒数を抱えて、自分の好きな手芸を仕事にして毎日楽しそうです。
また、会社決算は赤字と言っても、私の個人資産であるビルの賃貸料、かみさんの役員報酬、それに設備やクルマの減価償却費分は決算上は費用でも実際にはキャッシュとして残るので大事な老後資金を毎年減らしていると言う訳でもありません。
作品展示用のギャラリーも、私の趣味の音楽のためにライブ会場として活用しているので、私の定年後の楽しみもできました。
専業主婦をやって来た人の全てとは言いませんが、何割かの人はやはりこのまま主婦として終わりたくないという気持ちを持っている様です。
実際にかみさんの教室の生徒さんの何人かは、資格を取って自分の教室を持つようになったり、手芸店を立ち上げられたりして活躍されています。
その人達の殆どは専業主婦だったけど、かみさんに励まされたり、他のお弟子さんに勧められたりして始められた方。
女性の社会参画が叫ばれる中で、子供を作らないで仕事を続けるとか、生まれて間もない赤ちゃんを保育園に預けて仕事を続けることが素晴らしいことだという風潮がありますが、40を過ぎて子育てが終わってからでも十分に仕事を始めることは可能なのです。
ソプラノ歌手さんは今、15年前のかみさんと同じ気持ちなんだと思います。
折角コンテストで優秀賞をとったりして活躍していたのに、結婚、転勤、出産などで演奏活動を自由に続けることができなくなり、ふと気が付くと40歳。
このままで人生を終わりたくないと言う気持ちは本当によく理解できます。
またまた彼女からのいろいろの頼み事を引き受けてしまいましたが、これからも協力してあげようと思っています。
ただ、家族の為に専業主婦として生きていくという選択肢も決して否定するものではありません。
明治生まれの祖母は専業主婦でしたが、家電製品がそれほど普及していない時代に早朝から深夜まで家族の為に一所懸命に働いてくれました。
家の中はどこもピカピカでした。
そんな働き者で優しい祖母を私は大好きでした。
祖母の楽しみは何だったのかなあと時々考えますが、きっと私と姉が立派に成長することぐらいだったのだと思います。
私ができた唯一の孝行は、グレて劣等生だった中学時代から高校に入ってから猛勉強して有名大学に合格したことぐらいしかありません。
もっと孝行しておけば良かったなあと、今でも後悔しています。
今では核家族化が進み、3世代同居が少なくなってしまいました。
そんな中では、かみさんやソプラノ歌手さんの様に家族以外の生甲斐を見つけることも重要なことかもしれません。
でも、大好きだった祖母の優しい顔を思い出すと、昔と今とどちらが女性として幸せだったのかよくわかりません。
祖母の死に顔はとっても安らかでした。
・・・・・・・・・・・・・
良かったら↓のアイコンをポチっとお願いします。
コメントも大歓迎です。是非コミュニケーションしましょう。
にほんブログ村