自己超越
- 2019.10.08 Tuesday
- 23:54
先日行ってちょっとがっかりしたバイオリニストさんのライブ。
出来不出来以前に、ちょっと聴き過ぎて飽きてしまったのかなあとも思っていました。
そして今日はそのバイオリニストさんのライブが開催される日。
かみさんは、どうしようかなあという感じだったけど、とにかく行くことにしました。
その理由の一つは、今日のピアニストさんがクラシック出身者でバイオリニストさんと合うのじゃないかということ。
もう一つの理由は、大きな商業ビルがスポンサーとなっていて無料だったから。
結果を言えば、行って大正解。
ジャズピアニストのようにテンションを多用することがないピアニストさんとバイオリニストさんの息はぴったり。
さらに今日はコントラバスとガットギター、さらにフラメンコダンサーが参加するという豪華メンバー。
最初の曲から夢心地の様な心地良さ。
楽曲も、私たちが大好きなカッチーニのアヴェ・マリアに、リベルタンゴ、チャルダッシュに彼のオリジナル曲。
ただでさえ超絶技巧曲のチャルダッシュは、途中からテンポを上げてとんでもなく速いテンポ。
そしてフラメンコダンサーの踊りも素晴らしかった。
屋外ライブだったのですが、演目が進むに連れて素晴らしい音色に引き寄せられたのかいつの間にか超満員のお客さん。
その中には外国人のお客さんも数人いて大声で歓声をあげていたので更に盛り上がりました。
帰りの電車の中でかみさんは、
「この前のライブでしばらく行くのは止めようと思っていたけど、行って良かった。これまでの中でも最高の出来だったね!」
と大興奮。
私も行く前はなんだか気怠かったのだけど、いっぺんで元気になってしまいました。
今日の午前中に会った友人。
高級時計、スマホ、クルマを次々と買い増ししたり、買春目的の海外旅行で遊びまくっている独身貴族。
ところが、モノや旅行には少々飽きてきたと言います。
今住んでいるマンションを売り払って、実家で一人住まいの母親と同居し、ワンコか猫を飼って暮らすことを考えているそうです。
そりゃそうだと思います。
モノや旅行なんて所詮受け身。
お金さえ出せば手に入ります。
マズローの言うところの欲求の第一段階の生理的欲求レベルから第三段階の社会的欲求という低位のレベルです。
それよりも親孝行をして、家族と暮らし、動物を愛で、哲学や歴史、楽器などを学ぶ方が、より高次元の愛情欲求や自己実現欲求を満たせるから、そこへ向かうのは必然です。
ちなみに私がマズローを学んだのは、30代の頃に販社営業マンの採用支援の仕事に就いたのがきっかけ。
外部コンサルタントから、こんな素晴らしくやりがいのある仕事なのに学生が集まらないのはおかしいと指摘されたんです。
良い人材を採用しようとするなら、給与や福利厚生以上に、仕事で自己実現ができることを訴求すべきだと学んで、全国の代表者を集めた会議でそれを説明し、採用パンフやセミナーでもそれを訴えました。
その結果は、不人気の営業職で、かつバブル最盛期で求人難だったにも拘らず沢山の優秀な学生を採用することができました。
学生の方も、給料や企業の知名度以上に自己実現が大事だと分かってくれた人間が入社してくれました。
ちなみに欲求の五段階説で知られるマズローですが、晩年、さらにその上の段階があると述べたそうです。
それは、「自己超越」というもの。
見返りも何も求めず、ひたすら目標の為にエゴを捨てて何かの課題や使命に向かって進む欲求だそうです。
人類の2%の人がその領域にあるそうです。
まだまだたくさんのエゴを持つ私なんかはとてもその領域には達していませんね。
原子力マネーに群がる政治家や行政官。
日本が真に良い国になる為には、「自己超越」の域に達した人だけにそんな地位についてもらわないとならないのだと思います。
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